200人超熱狂のユーザー主導イベント!ARMS天下一武道会オフライン&ポッ拳カントートーナメント

9月8日(月)、第2回ARMS天下一武道会オフラインが大田区産業プラザPIOで開催された。今年1月に行われた第1回大会と同様に「ポッ拳カントートーナメント」さんとの合同開催である。

参加者はARMS、ポッ拳両タイトルを合わせて200人超。ユーザー主体の非公式イベントとしては大きな規模だ。

ARMS天下一武道会はARMS発売後の最初期から行われている大会で、オンライン・オフライン問わず、いつも最強を決めるにふさわしい高いレベルの参加者が集まる。今回も全国から有力選手が集まり、世界的に観ても最高峰と呼べるレベルのトーナメントとなった。

ポッ拳カントートーナメントはなんと海外からプロ選手を含めたトッププレイヤーが来日している。協賛企業様からの機材提供もあり、両大会ともに公式大会に見劣りしない豪華な大会となった。

僕はARMS大会の選手者兼スタッフとしてこの大会に参加した。
(あと↑のフライヤーも作らせてもらった。ポッ拳カントートーナメントさんのクオリティが高すぎて眩しい)

 

AM 7:30

車両班として車での機材運搬を手伝う。設営機材を受け取りにウメブラさんの倉庫がある錦糸町に集合。

ウメブラさんはスマッシュブラザーズ for WiiU の有志大会を運営されている団体で毎回数百人以上のトーナメント参加者を抱える国内最大級の運営チーム。今回は所有されている機材の一部をお借りした。

そしてスマブラの配信クルー SHI-Gさんからも機材設置や技術協力をいただいている。

 

AM 8:30 PIO到着→設営開始

機材の積み込み完了後、首都高に乗り車で30分程度移動。会場のPIOに到着。

受付開始は10時からだったが、現地にはすでに設営を手伝ってくれる参加者が沢山集まっていた。車を駐車場に停めるとすぐに台車を持った人が来てくれて、積んできた機材は会場に運ばれていった。

前回参加した時も強く印象に残ったのが設営・撤収作業の様子だ。特にポッ拳コミュニティの方々のモチベーションの高さと手際の良さには驚かされる。オフイベントの経験が豊富なこともあって、皆テキパキと作業をこなしていく。手が空けば進んで次の仕事を探しにいく。

ARMSコミュニティから手伝いに来てくれたみんなもそんなポジティブなエネルギーに引っ張られるように一所懸命に動いてくれる。面識のない人同士でも声を掛け合って、作業は進む。設営が進むにつれて全員の一体感が増していく感じがした。

強制されるものではなく、自分の意志で協力している人たち。まさに有志の集団。そこに生まれる空気感はとても心地よかった。ユーザー主導のイベントの醍醐味を一番感じられるのは大会中よりもこの時かもしれない。

 

多くの対戦を同時に進められるよう24組の対戦台が設置された。48台の対戦用モニターはすべて世界的液晶モニターメーカーAOCさんが提供して下さった。ゲーミング専用モデル「AGON」シリーズがずらりと並ぶ絵は圧巻。

 

そしてADATA JapanさんからはXPG EMIX H30ゲーミングヘッドセット + SOLOX F30アンプを提供いただいた。アンプ付きの音響環境でプレイできる贅沢。赤く光るLEDがめちゃめちゃかっこよく写真映えする。

こうして企業様にバックアップしていただけることはとてもありがたい。ハイエンドの機材でプレイできればテンションも上がるし、「スポンサーがついている大会」となれば出場選手として気持ちが盛り上がる。

週末にもかかわらず現地に足を運んで、一緒に大会を見守っていただけることもとても嬉しかった。

 

AM 9:45  受付開始→開会式

受付開始と同時にたくさんの参加者が入場
参加者がホワイトボードに即興で書いてくれた看板
開会を待つ。あちこちで顔なじみとの再会を喜ぶ声も。

機材配置はスムーズに進んだが裏側で細々ドタバタがあり、開会式は予定より遅れて開始された。

「ポッ拳カントートーナメント」オーガナイザーのエルムさん
「ARMS天下一武道会」オーガナイザーのCALMさん
「ARMS天下一武道会」はCALMさんとげんげんさんの共同主催の団体

ARMS側配信台の設定がなかなかうまく行かず肝を冷やしたが、なんとか設定を終えトーナメントの開幕を迎える。ホッと胸をなでおろし、ここからは大会運営スタッフとしてトーナメント管理の仕事に移る。

 

ポッ拳、ARMSトーナメント開始

ARMS_TENKAの【ARMS】第2回ARMS天下一武道会オフライン大会をwww.twitch.tvから視聴する

第2回ARMS天下一武道会オフライン 予選第1ターム トーナメント表

第2回ARMS天下一武道会オフライン 予選第2ターム トーナメント表


ARMSは62名でのトーナメントとなった。試合を補助する運営スタッフの多くが選手としても出場することもあり、交代がしやすいよう第1ターム、第2タームの2つの予選トーナメントが用意された。

2セット先取で決着(BO3)、ダブルイリミネーション方式でそれぞれのトーナメントから勝者側上位2名、敗者側上位2名、計8名がファイナルに進む。

また、今回は海外のARMS大会で多く採用されている、選手によるBANステージの選択と対戦ステージの指定が組み込まれた新しいルールで試合が行われた。相手の仕様キャラクターや得意なARMSを想定して戦略的な駆け引きが行われるようになり、運に左右される要素が減ったことでより実力が反映されやすい環境での試合となったように思える。

今回、スタッフ活動の合間にたくさんの写真を撮った。

ファインダー越しに見た試合中の選手の表情はみな真剣そのもので凛々しかった。単なる「テレビゲームの大会」ではなく、感情むき出し、本気の勝負の世界がそこにあった。

Twitchの配信にはたくさんの海外プレイヤーが観に来てくれた。試合中継を観ている海外プレイヤーから、参加者に直接応援のメッセージが送られてくる場面も。

Twitchの配信には沢山の海外プレイヤーがコメントをくれた

 

配信台で戦った選手に海外プレイヤーから応援メッセージが

何度かの国際大会を経て、国境を超えたプレイヤー同士のつながりも出てきていている。個人的にもとても嬉しい場面だった。

決勝トーナメントを前に行われた参加者全員参加のプレゼントイベント。

運営からは EVO2018 の公式Tシャツ、協賛企業のアバーメディア・テクノロジーズ株式会社様さんからマスコットキャラクターエレーナちゃんのポスターと、キャプチャーボード「C878」が提供された。

観戦者も含めて来場者全員が対象。落胆と歓声で会場も盛り上がる。

 

決勝トーナメント

予選を勝ち上がり決勝トーナメントに進んだ8名。さらに試合は進行し、決勝ステージには勝者側から がすマスク選手、メンタ○○選手。敗者側から ウサギとうで選手が上がることになった。

第2回ARMS天下一武道会オフライン大会TOP8

がすマスク選手
メンタ○○選手
ウサギとうで選手

決勝戦。がすマスク選手 vs ウサギとうで選手

決勝の様子を真剣に見守ってくれるAOCの川口さん

がすマスク選手が第2回天下一武道会オフラインの王者となった。
優勝賞品はなんとAOC様から「会場にあるモニター好きなの1つプレゼント」プレイヤーからも大人気だった曲面モニターが贈られた
←3位メンタ○○選手 ↑優勝がすマスク選手 →2位ウサギとうで選手

参加者の間では地獄のトーナメントとも呼ばれる高いレベルとなった第2回天下一武道会オフライン大会。制したのはがすマスク選手。勝者側トーナメントから無敗で勝ち上がる文句のつけようのない強さだった。

 

トーナメントを勝ち上がり、第4回ポッ拳カントートーナメントを制したのはTARUTARO選手。準優勝 HARUYUKI選手、3位RARA選手!

 

締めくくりは参加者全員での大じゃんけん大会。AOCさんからはTシャツやマウスパッドなどのノベルティ、ADATA JapanさんからはXPG EMIX H30ゲーミングヘッドセット + SOLOX F30アンプがプレゼントされた。

決勝が終わったのが20時頃。大会運営時間が押したこともあり最後は駆け足になったが、それでも丸一日のイベントは最後まで盛況のうちに終わることができた。

 

思ったこと

ARMSは5月に大阪で行われたKSB以降約4ヶ月間大きなオフ大会が無かった。これは昨年10月に ARMS JAPAN GRAND PRIX 2017 の地区予選が初のオフ大会として開催されて以来1番長い空白期間である。

この間にARMSを遊ばなくなったプレイヤーもいたし、どこかコミュニティの空気もマンネリ化し、少しずつ元気が無くなっていったように思える。しかし、この天下一オフ大会が発表されて開催が近づくにつれ、ランクマッチに戻ってくるプレイヤーも増え、準備や練習を呼びかけるTwitter上のやり取りも多く目にするようになり、界隈が活気付いた実感がある。

ポジティブな空気を維持するためにもオフで開催される大きなイベントは必要だ。会場で久しぶりに顔を合わせたプレイヤー達がみな楽しそうに会話している様子を見ていてそう確信した。

そんなこともあって、閉会式でポッ拳カントートーナメントオーガナイザーのエルムさんの「コミュニティ主導のイベントは大切。自分たちの遊び場は自分たちで作っていかなくてはならない。」という話には強い共感があった。同時に「運営者がもっと増えてほしい」という言葉は、今回手伝いをさせてもらって運営の裏側の苦労を見ていただけにとても切実なものに感じた。

 

この企画の中心にいる人達は1月から準備を始めている。僕が手伝いで運営に参加させていただいたのは7月頃で、大体の段取りが決まって実際に動き出した時期からのほんの一部分にしか関わっていない。

しかし、その苦労は十分に想像できる。動くお金も大きいし、スポンサー、メディア、海外プレイヤーとの折衝もある。責任は大きい。当日の撤収がすべて無事に全てが終わるまで開放されない重圧というのは正直想像したくない。これらを少人数の主催者がそれぞれの仕事や日常生活の予定の間をぬって半年以上の間続けていくのは大きな負担だったであろうと思う。

 

ARMS天下一武道会のオーガナイザーであるCALMさん、げんげんさんも、好きなゲームとコミュニティを続けていくために、日々様々なイベントを企画し運営してくれているわけだが、報酬がもらえるどころか必要経費の持ち出しもある状況だ。本人たちの東西の遠征費用も積み重なって小さい額ではない。こうした人たちのやる気に依存して今回のようなイベントが成立している状況はとても脆弱だ。

もちろん、設営準備で感じたことを書いたとおり、参加者全員が協力しあってイベントをサポートできている状況は素晴らしいと思っている。この雰囲気が続いて行くことを願っている。支援していただける企業様と共にさらに良い関係を築けたら良いと思う。

そして一歩踏み込んで、イベントを企画運営していく人も少しずつでも増えていって欲しいと思う。旗振り役が増えていけば、負担も分散されていくし、協力しあってもっと大きな事ができる。僕も少しでもそのような役割を果たしていきたい。

 

また、感謝や感想を目に見える形として、ブログやTwitterで発信することはすぐにでも一人ひとりが実践できる身近な協力だ。僕は自分の企画に反応がもらえることが1番のやりがいになっている。

1つ1つのメッセージがネット上にアーカイブされていけば、外部の人がそうした情報にたどり着いて何かあたらしい関係につながる可能性もある。逆に言えばいかにすばらしいイベントでもネット上に記録が残らなければ多くの人にとっては無かったことと同じになってしまう。

情報拡散をしていくことは協力してくださったスポンサーに対する一番のお返しにもなる。

是非ブログを持っている人はオフレポを。無い人はツイッターでも思い出したこと1つずつでもいいから発信してほしいと思う。

 


↑こういう呼びかけに気軽にどんどん投稿するのもいいと思う。

僕はARMSが好きだし楽しいし、ARMSを通じて知り合ったポッ拳やスマブラの人たちも、他のゲームをやっている人も好きだし、そういう場所はずっとあって欲しい。好きだから続いてほしい。

 

さて今回、僕の試合結果だが勝者側2回戦負け、敗者側3回戦負けだった。

不甲斐ない結果ではあったが、この大会に関しては運営サイドを体験できたことに価値があり、正直なところ試合に負けた悔しさよりもみんなが楽しそうにしている様子を見れたことの満足度のほうが高い。最高に楽しいイベントだった。

参加者のみなさん、配信視聴者のみなさん、協賛企業・団体のみなさん、そして企画運営のみなさん、本当にお疲れ様でした!

 

■取り上げて頂いたメディア

AOC、「ポッ拳」&「ARMS」コミュニティ大会へ機材提供 – GAME Watch
https://game.watch.impress.co.jp/docs/news/1137030.html

ユーザー団体による「ポッ拳、ARMS合同オフライン大会」が開催 – GAME Watch
https://game.watch.impress.co.jp/docs/news/1142191.html

■MBS放送の「YUBIWAZA」さんも取材に来てくれた。近日放送があるかも。

※2018/09/28追記
9/27深夜放送のYUBIWAZAでこのイベントが紹介された。面白かった。

 

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